歯と脳の関係

歯と脳の関係

こんにちは。みなと歯科です。

今日は「歯の痛み」と「脳」の関係のお話をしようと思います。

日常の診療の中で、患者さんが「痛い」と感じている歯の位置が実際に

傷んでいる歯と異なっていることはしばしばあります。

具体例としては

・上の奥歯が痛いと感じたけど、実際には下の奥歯が原因だった

・歯が痛いように感じていたが、原因は歯茎や顎関節だった

歯の痛みが「間違って」感じられる理由(痛みの勘違い)

1. 脳は「位置情報」に弱い

歯や口の中の神経は三叉神経(さんさしんけい)という1本の大きな

神経を通じて脳に信号を送っています。

三叉神経は、顔の感覚を支配している大きな神経ですが、歯ごとの

神経がかなり近接していて、信号が脳に届くときには、

「どの歯から来た痛みか」がはっきりと分からないことがあります。

2. 脳は痛みの「パタ-ン認識」で判断する

脳は正確な位置情報が足りないと、周辺の情報や過去の経験から

「ここが痛いのでは?」と推測的に判断します。

その結果、実際に悪い歯とは違う歯を「痛みの発生源」として認識

することがあります。

これを医学的には、「関連痛」 と呼びます。

なぜ歯で「関連痛」が起こりやすいのでしょうか?

・歯の神経は一本一本の独立性が低い

・口腔内は狭く、神経が密集している

・三叉神経は顔全体の広範囲をカバ-しているため、隣接する領域での

 痛みの混乱が起きやすい

この様な理由から、「歯の痛み」は自己判断せずに、歯科医師の診断を

受けることが重要です。

痛いところを治すだけではなく、いつまでも自分の口で食べられるよう管理栄養士を含めた多職種連携で長いお付き合いを目指しています。港南台で皆さまに寄り添うアットホームな歯科医院をお探しの方はみなと歯科へ!